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積算ソフトはどう選ぶ?工務店向け料金と選び方

積算ソフトはどう選ぶ?工務店向け料金と選び方

「見積作成に半日かかってしまう…」そんな声も少なくありません。図面を見ながら材料や工事項目を一つずつ拾い出し、Excelに手入力していく積算業務は、慣れた担当者でも時間がかかる作業です。特に担当者が1人しかいない工務店では、繁忙期に積算が追いつかず提案が遅れ、失注につながることもあります。

この記事では、Excel運用の限界を感じ始めた工務店・住宅会社の担当者に向けて、積算ソフトの選び方と、住宅・建築工事に対応したおすすめソフトを紹介します。自社の規模や工種に合った1本を絞り込めるようになることがこの記事のゴールです。

この記事でわかること

  • 積算ソフトと見積ソフトの違いがわかる
  • 工務店が積算ソフトを選ぶときに比較すべき軸を理解できる
  • 住宅・建築工事に対応したおすすめソフトがわかる
  • 導入後に失敗しないための注意点を学べる

1. 積算ソフトとは?見積ソフトとの違いと工務店に必要な理由

図面を広げて積算作業をする様子

積算と見積の違い

積算とは、図面をもとに使用する材料の数量や工事項目を一つずつ拾い出し、工事全体にかかる費用を積み上げて算出する作業です。一方の見積は、積算で算出した数量に単価を掛け合わせ、施主や発注者に提示する金額としてまとめる作業を指します。積算は見積の前段階にあたる工程です。

積算ソフトとは、この数量拾い出しから金額の集計までを効率化するためのシステムです。図面データや過去の単価マスタと連携し、手作業で行っていた拾い出し・集計の工数を大幅に削減できます。積算業務全体の流れやステップについては、別記事で詳しく解説しています。

特に住宅会社では、施主との商談中に概算金額を提示できるかどうかが受注のスピードを左右します。積算に時間がかかるほど、提案から契約までの間に競合他社との比較検討が進んでしまい、失注のリスクが高まります。

Excel運用の限界とクラウド化が進む背景

多くの工務店では、積算をExcelの自作シートで運用してきました。ただ、Excel運用には担当者が変わると引き継ぎに時間がかかるという弱点があります。単価の更新漏れや、シートの計算式が壊れて数値がずれるといったミスも起こりやすくなります。

そのため近年は、単価マスタを共有できるクラウド型の積算ソフトへ移行する工務店が増えています。クラウド型であれば、複数人での同時編集や、外出先からの確認もしやすくなります。

ただ、クラウド型に移行すれば必ず解決するわけではありません。自社の工種に合わない製品を選んでしまうと、結局は使いこなせずお蔵入りになってしまいます。次の章で、選び方の軸を具体的に整理します。

2. 積算ソフトの選び方|工務店が比較すべき4つの軸

積算ソフトの導入を検討しパソコンで比較する担当者

積算ソフトは製品ごとに得意分野が異なります。まず比較の軸を整理してから、自社に合うものを絞り込みましょう。

選び方4つの軸(概要)

比較軸

確認すること

対応工種

住宅・建築工事に対応しているか

提供形態

クラウド型かインストール型か

拾い出し精度

図面データからどこまで自動化できるか

料金・サポート

初期費用・月額・研修体制はどうか

住宅・建築工事に対応しているか

積算ソフトの中には、道路・橋梁などの土木工事や公共工事の積算基準に特化した製品も多くあります。住宅・建築工事向けかどうかを最初に確認することが、遠回りをしないための第一歩です。

  • 住宅・建築特化型:木造住宅の拾い出し・積算に強い
  • 汎用・土木兼用型:公共工事の積算基準にも対応する分、住宅特有の項目は自社でカスタマイズが必要な場合がある

クラウド型とインストール型のどちらが自社に合うか

クラウド型はインターネット経由で利用し、複数拠点・複数人での同時利用がしやすい形態です。一方インストール型は、パソコン本体に導入して使う形態で、ネット環境に左右されにくい特徴があります。

  • クラウド型が向く工務店:複数拠点がある、外出先から確認したい、担当者間でのデータ共有を重視する
  • インストール型が向く工務店:特定のパソコンで完結させたい、既存の積算資産をそのまま使い続けたい

図面からの拾い出し精度

CADデータと連携し、図面から自動で数量を拾い出せる製品もあれば、手入力が中心の製品もあります。拾い出しの自動化レベルは製品ごとに差が大きいため、体験版やデモで自社の図面を実際に読み込ませて確認するのが安全です。

特に木造住宅特有の部材(サッシ・建具・下地材など)をどこまで自動認識できるかは、製品によって差が出やすいポイントです。カタログの説明だけで判断せず、実際の図面で試すことをおすすめします。

料金体系とサポート体制

初期費用の有無、月額料金に含まれるアカウント数、追加ユーザーの料金体系は製品ごとに異なります。加えて、導入直後の操作研修やサポート窓口の対応時間も比較しておきましょう。

  • 初期費用:0円のものから10万円以上かかるものまで幅がある
  • 月額料金:含まれるアカウント数と追加費用を必ず確認する
  • 研修・サポート:導入時研修の有無、問い合わせ対応時間を確認する

3. 工務店・住宅会社向け積算ソフトおすすめ比較

積算ソフトの比較データをパソコンで確認する様子

ここでは、住宅・建築工事との相性を軸に、クラウド型・インストール型・住宅特化型の代表的な積算ソフトを紹介します。

積算ソフト比較表

製品名

提供形態

料金の目安

公式サイト

アイピア

クラウド型

初期費用120,000円/月額10,000円〜

aippearnet.com

サクミル

クラウド型

初期費用0円/月額9,800円〜

sakumiru.jp

楽王

クラウド型・インストール型両対応

サブスク版 月額8,800円〜

rakuoh.jp

ホームズ君「あっと簡単見積」

インストール型

要問い合わせ

homeskun.com

みつもり主任

PC単体(一部クラウド連携)

要問い合わせ(体験版あり)

mitsumoris.com

クラウド型の積算ソフト

アイピアは、見積作成に加えて原価管理・工程管理・入金管理までを一つのシステムでまかなえる、リフォーム・建築業特化のクラウド型システムです。初期費用は120,000円、月額はライトプラン10,000円・ベーシック20,000円・プロフェッショナル30,000円(いずれも5ユーザーまで)で、追加ユーザーは1名あたり2,000円です。

サクミルは建設業に特化したクラウド型のシステムで、見積書作成から原価管理、請求書作成までを一気通貫で扱えます。初期費用0円、月額9,800円〜(20アカウント込み。追加1アカウントごとに月額1,000円・税別)で、2ヶ月間の無料トライアルが用意されています。

インストール型の積算ソフト

楽王は建築・電気・機械設備工事に対応する汎用型のソフトで、クラウド版のサブスクリプション(月額8,800円・税込〜)とインストール型のパッケージ版(楽王3)の両方が用意されています。パッケージ版の価格は公式サイトに記載がなく、要問い合わせです。

ホームズ君「あっと簡単見積」は、木造住宅に特化したインストール型のソフトです。CADプランからの自動拾い出しや、積算数量の3D表示に対応していますが、料金は公式サイトに記載がなく要問い合わせとなっています。

住宅・工務店特化型の積算ソフト

みつもり主任は「工務店応援隊」ブランドの見積ソフトで、パソコン単体での利用を基本としながら、一時的にネット環境を使う機能も備えています。料金は公式サイトに記載がなく要問い合わせですが、体験版は100回起動まで無料で試せます。

建設業向けの原価管理システムと積算ソフトを併用する工務店も増えています。原価管理の基本的な考え方は建設業の原価管理の記事で解説していますので、あわせて確認してみてください。積算ソフトと合わせて、住宅設計ソフトの選び方を見直したい場合は住宅設計ソフトの比較記事も参考になります。

4. 積算ソフト導入で失敗しないための注意点

積算ソフトの操作方法を教え合う担当者

「せっかく導入したのに、結局Excelに戻ってしまった…」という声も少なくありません。積算ソフトの導入自体がゴールではなく、現場に定着させることが本当の目的です。

現場に定着せずExcel運用に戻ってしまうケース

ベテラン社員が使い慣れたExcelを離れたがらない、操作が複雑で若手にしか使いこなせない、といった理由で新しいソフトが定着しないケースは珍しくありません。導入前に、実際に使う担当者を巻き込んで操作感を確認しておくことが定着の分かれ道になります。

  • 体験版・デモで自社の図面を実際に読み込ませてみる
  • 導入前に主担当者にも操作を体験してもらう
  • 移行期間中はExcelとの併用期間を設ける

導入前に確認すべきサポート・研修体制

操作に不慣れなうちにつまずくと、そのまま定着せずに終わってしまいます。導入時の研修の有無、サポート窓口の対応時間、追加費用の発生有無は、契約前に必ず確認しておきましょう。無料トライアルやデモ期間を設けている製品を選び、複数人で操作感を試してから本契約に進むと安心です。

5. 積算ソフトに関するよくある質問

積算ソフトについて質問しながら相談する様子

Q1. 積算ソフトの費用相場はいくらですか?

製品によって幅がありますが、クラウド型は月額1万円前後からのプランを用意している製品が複数あります。例えばサクミルは初期費用0円・月額9,800円〜、アイピアは初期費用120,000円・月額10,000円〜(5ユーザーまで)です。インストール型は初期費用のみで月額が発生しない製品もあるため、総額で比較することが大切です。

Q2. 無料で使える積算ソフトはありますか?

完全無料で使い続けられる製品は限られますが、無料トライアル期間や体験版を用意している製品は複数あります。サクミルは2ヶ月間の無料トライアルがあり、みつもり主任は体験版を100回起動まで利用できます。まずは無料期間で自社の図面と相性を確かめるのがおすすめです。

Q3. クラウド型とインストール型はどちらがいいですか?

複数拠点での利用やデータ共有を重視するならクラウド型が向いています。一方、特定のパソコンで完結させたい場合や、ネット環境が不安定な現場が多い場合はインストール型が適しています。自社の働き方に合わせて選ぶことが大切です。

Q4. 原価管理システムと連携できますか?

製品によって連携範囲は異なります。アイピアやサクミルのように、見積作成から原価管理・請求書作成までを一つのシステムでまかなえる製品もあれば、積算・見積に特化し、原価管理は別システムと連携する前提の製品もあります。導入前に自社が使っている原価管理の仕組みとの連携可否を確認しておきましょう。

6. まとめ|自社に合った積算ソフトで見積業務を効率化する

積算ソフト導入について合意し握手を交わす様子

積算ソフト選びのポイントは、以下のとおりです。

  • 住宅・建築工事への対応可否をまず確認する
  • クラウド型かインストール型か、自社の働き方に合わせて選ぶ
  • 図面からの拾い出し精度を体験版で確かめる
  • 料金だけでなく研修・サポート体制も比較する
  • 導入後に現場へ定着させる工夫まで含めて検討する

自社に合った積算ソフトを選ぶことで、見積作成にかかる時間を減らし、提案までのスピードを上げることができます。積算・見積の効率化とあわせて、初回商談での提案力そのものを高めたい場合は、まどりLABO PROもあわせてご検討ください。まどりLABO PROは、施主ヒアリングから間取り生成・3D化・プレゼンボード出力までを初回商談の場で一気に行える、住宅会社向けのAI間取り生成ツールです。まどりLABO PROの詳細・ご導入については公式サイトからお問い合わせください。

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まどりLABO編集部|代表 野口雄人

代表 野口雄人の写真

東大卒の設計士・一級建築士・エンジニアなどで構成。間取りが大好きなオタクたちの集団で、間取りが好きなあまり間取りをAIで自動生成できるサイトを作成しました。代表の野口は東京大学・東京大学大学院で建築学を専攻しました。