新築で後悔しない!玄関の広さと収納・工夫の完全ガイド

玄関の広さやレイアウトに「正解」はありません。家族の人数や暮らし方によって最適な広さは変わります。狭すぎれば収納不足、広すぎれば掃除や寒さに悩むことも。
本記事では、後悔しないための広さの基準と快適に使う工夫を整理しました。読み終えるころには、自分の家族に合った玄関づくりの方向性が見つかるはずです。
この記事を読むメリット
- 家族人数に応じた玄関の広さの目安がわかる
- 狭くても快適にする収納・レイアウトの工夫がわかる
- 将来DIYやリフォームで対応できる安心策を知れる
1. 玄関でよくある後悔ポイント

家づくりの後に「玄関でもっと工夫しておけばよかった」と感じる人は少なくありません。特に多いのは次の4つのパターンです。
狭すぎて収納不足になったケース
玄関の幅を約1m程度と狭く設計したため、2人並んで靴を履くことができず、常に渋滞状態に。
靴箱も小型で、家族4人分の靴が入りきらず、玄関に靴が散乱してしまう例も多く見られます。
実際、住宅会社の間取り例でも「通路幅1.2m以上・2畳以上」が快適とされています。
広すぎて寒い・掃除が大変になったケース
6畳近い玄関をつくったものの、冬は冷気が入り込み、リビングまで寒くなることも。
床面積が広い分、毎日の掃除が負担になり、使っていないスペースが生まれるケースもあります。
来客が多い家庭でも3〜4畳程度が現実的な広さといわれています。
「見た目重視」で設計して失敗したケース
SNSで見たおしゃれな玄関を再現したくて、土間を4畳以上に広げたものの、収納が足りず失敗。
さらに吹き抜け構造にした結果、冷暖房が効きにくくなったという声もあります。
見た目と実用性のバランスを取ることが大切です。
「実用性だけ」重視して味気ない玄関になったケース
収納重視で壁面をすべて収納にしてしまい、採光窓を省いた結果、昼間でも暗い玄関になってしまう例も。
玄関は家の印象を決める場所でもあるため、デザイン要素もほどよく取り入れることが大切です。
2. 失敗を防ぐ!玄関の広さを決める基準

玄関の広さは、家族人数や荷物の量によって必要な面積が変わります。まずは家族人数別のおおよその目安を確認しておきましょう。
家族人数 | 推奨目安 | コメント |
|---|---|---|
2人 | 2畳(約3.3㎡) | 靴・傘程度なら十分 |
3〜4人 | 3畳(約5㎡) | ベビーカーや子どもの荷物を置いても余裕あり |
5人以上 | 3〜4畳(5〜6.6㎡) | 来客や荷物が多い家庭は広めが安心 |
この表を基準に、自分たちの暮らし方に合った広さを考えていくと後悔を減らせます。
家族人数と靴の数から考える広さの目安
靴や傘の数は家族構成に直結します。
SUUMOの記事では「玄関は最低2畳、できれば3畳以上あると便利」と紹介されており、3〜4人家族なら3畳前後を確保するのが無難です。
ベビーカー・自転車・スポーツ用品を置く場合の必要面積
子育て世帯では、ベビーカーや子どもの遊具を置くスペースも検討が必要です。
折りたたんだベビーカーでも 幅80cm × 奥行100cm程度 のスペースが必要とされます(住宅会社実例より)。
自転車やアウトドア用品を玄関に置きたいなら、1畳分ほど余分に確保すると安心です。
全国で多い「標準的な玄関サイズ」の目安(2畳・3畳・4畳以上)
複数の住宅会社コラムでは「玄関は2〜3畳が一般的」とされています。
ナチュリエのコラムでも「一般的な玄関の広さは3畳前後(約5㎡)」と説明されています。
また、昇高建設のブログでは3畳玄関の寸法例(幅1.8m × 奥行2.7m)が紹介されており、設計時の具体的なイメージづくりに役立ちます。
👉 昇高建設
3. 狭くても快適に使えるレイアウトと工夫

動線を意識した玄関収納計画
工夫のポイント | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
玄関脇に配置し、動線を回遊式にする | 靴や荷物を見せずに収納でき、出入りもスムーズ | 通路幅は1m以上確保する |
可動棚・ハンガーパイプを組み合わせる | 靴・コート・傘・小物をまとめて管理できる | 重い物は高所に置かない |
扉付き+オープン収納を併用 | 普段使いと来客対応を分けられる | 扉の開閉スペースを確保する |
換気口・採光窓を設ける | 湿気やにおいを防ぎ、明るさを確保 | 直射日光で靴が傷まないよう注意 |
床を土間仕上げにする | ベビーカーや外用品をそのまま置ける | 冬場の冷え対策が必要 |
鏡・色・照明で広く見せる視覚的工夫
工夫のポイント | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
全身鏡を設置 | 奥行き感が生まれ空間が広く見える | 映り込みがごちゃつかない位置に設置 |
白や淡色の壁・床材を選ぶ | 明るく清潔感が出る | 汚れが目立ちやすい |
天井を明るめの色にする | 開放感を演出できる | 光源によって色の見え方が変わる |
ダウンライトや間接照明を活用 | 影を減らして広さを感じやすい | 配線・設置位置に工夫が必要 |
家具・小物で「おしゃれ」と「機能性」を両立する方法
工夫のポイント | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
コンパクトなベンチを置く | 靴の脱ぎ履きが楽、来客対応にも便利 | 置き場所によっては動線を妨げる |
傘立てやフックを壁面に設置 | 床をすっきり保てる | 耐荷重や位置を確認する |
マットやラグでアクセントを加える | 季節感やデザイン性を演出 | 定期的な洗濯や交換が必要 |
グリーンや小物を飾る | 暖かみが出て雰囲気が柔らかくなる | 置きすぎると逆に狭さを感じる |
4. 将来を見据えた安心策

ライフスタイルが変わっても、玄関は後から調整できます。
突っ張り棚や壁面フックなどのDIY収納でスペースを増やしたり、玄関ドアを断熱タイプに交換したりと、軽い改修で快適さを維持できる方法もあります。
👉 玄関全体をリフォームする場合は50〜100万円前後かかるケースもありますが、部分的な改善なら数万円程度で対応できることもあります。
5. まとめ

後悔しない玄関づくりのためには、次の3つを意識することが大切です。
- 基準を押さえる
家族人数や荷物量に合わせて、最低2畳・標準3畳を目安に広さを決める。
- 工夫で快適に
収納計画やレイアウト、鏡・照明・色づかいで狭さをカバーし、毎日使いやすくする。
- 将来も対応可能
必要になればDIYやリフォームで調整できると知っておけば安心。
👉 「まずは基準を押さえて → 工夫で快適に → 将来も対応可能」
この流れを意識すれば、家族に合った快適な玄関を設計できます。

まどりLABO編集部|代表 野口雄人

東大卒の設計士・一級建築士・エンジニアなどで構成。間取りが大好きなオタクたちの集団で、間取りが好きなあまり間取りをAIで自動生成できるサイトを作成しました。代表の野口は東京大学・東京大学大学院で建築学を専攻しました。
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