狭い玄関を広く魅せる! 5 STEP 活用法

靴や傘、アウトドア用品が玄関にあふれ「片付けてもすぐ散らかる…」と感じていませんか?
本記事では、間取りや住まいの規模を問わず、今日から試せる低コスト玄関整理術を5ステップで紹介します。
▼ 学べること
- スマホ写真1枚でゴチャ度を見える化
- 0円“場所移動”整理術で即スッキリ
- 1,000円以下“縦・裏・吊り”で収納力+30%
- ミラー&照明で体感1.3倍(〜5,000円)
- コスパ早見表で〈手間×費用×効果〉を比較
数字と手順がはっきり分かるので、週末のプチDIYだけで玄関のストレスを解消し、帰宅が楽しみになる空間を手に入れましょう。
Step 1|スマホでパシャ!写真1枚で「ゴチャ度」セルフ診断

玄関リセットは、まず現状を「見える化」するところから。必要なのはスマホだけです。
- 撮影ポジションを決定
玄関ドアを背に、床と正面の壁が7割ほど写るように構え、写真を撮ります。床と壁が同時に入ることで、物の量と圧迫感を一目で比較できます。
- 3項目でスコアリング
撮った写真を拡大し、下の3つを確認。
※住まいの広さや家族構成に合わせ、下記の目安は自由にアレンジしましょう!
・床の見え率:4割以上=良好、2割以下=危険信号
・靴の重なり:前後一直線に3足以上並んでいたら赤信号
・視線を遮る高さ:腰より高い荷物が2ヵ所以上で圧迫感大
2項目以上が赤信号なら“要改善”ゾーンと判定します。
- 4色マーキング法で分類
スマホのペン機能で、赤=毎日使用、青=週1、黄=季節物、緑=処分候補を塗り分け。赤・青は床近く、黄・緑は奥へ移動すると動線が劇的にスムーズになります。
- モノクロフィルターの活用
写真を白黒に切り替えると形と陰影だけが浮かび、突き出た棚や段差がクッキリ。英国の整理ブログで紹介される“カメラフィルター法”の応用です。
- 5分タイマーで迷いを断つ
判定に使うのは5分だけ。ダラダラ悩まず次のステップへ進むことで、片付けがスピーディに回り始めます。
- ビフォーアフターでモチベ維持
週1で同じ角度の写真を撮り、並べてみましょう。変化が視覚化されると達成感が倍増。SNSや家族ラインに共有すれば協力者も増え、整理が習慣化します。
この“撮って→見て→色付け→判断”のループを回すだけで、玄関ゴチャ度は確実に減少。
次のステップ「場所移動」へ進む頃には、不要物と残す物の境界線がはっきり見えているはずです!
Step 2|捨てずに動かす!

いきなり処分に踏み切れない人ほど、まず玄関から物を退場させるのが近道です。ここでは「動かす→様子見→判定」の1サイクルで、必要・不要を自然に仕分ける方法を紹介します。
- 低頻度アイテムを“仮置きゾーン”へ
季節外の靴・傘・レインブーツはクローゼット最下段に移動。
ベビーカー・アウトドアチェア・スーツケースは車のトランクや物置へ。
来客用スリッパ/折りたたみ椅子は廊下収納や押し入れへまとめる。
⏱ ここまで15分が目安。床が0.5畳分空くだけで通路幅にゆとりが生まれ、掃除機も掛けやすくなります。
- 1週間の「様子見」ルール
・玄関に残した物=レギュラー選手(毎日必要)。
・移した物=控え選手。
メモやスマホのリストに控え選手を書き出し、1週間使わなければ、“なくても困らない”、と判断。心理的ハードルが下がり、決断が一気に楽になります!
- 週末“判定日”を設定
触らなかった控え選手はリサイクルショップへ一括持ち込みor さらに奥収納へ。
「意外と必要だった」物のみ玄関に復帰させ、具体的な置き場の札を付ける。
この判定を繰り返すことで、最終的に総量も自然と削減されます。
- 動線リセットで使い勝手を底上げ
玄関〜廊下の通路幅60 cmを死守。これだけで体感スペースが大幅アップ。
靴棚は家族人数×1段に区分けし、誰の物か一目でわかるように。子どもでも片付け参加しやすく、散らかり防止効果が長続きします。
ここがポイント
- “捨てる決断”を後回しにすることでストレスゼロ。
- 1週間という期限付きの様子見で“本当に必要な物量”が浮き彫り。
- 次のステップ「縦・裏・吊り」収納は、絞り込まれたレギュラー選手だけを基準に計画できるため、材料費も手間もムダなく済みます。
このサイクルを月1で回せば、玄関に残るのはいつも“今使う物だけ”。結果として片付け時間が短縮され、掃除も軽やかになります。
Step 3|縦・裏・吊りで玄関が見違える

収納が足りないときに真っ先に増やしたくなるのは棚やラックですが、床置きをこれ以上増やすと動線がますます混み合います。
そこで活用したいのが 〔縦〕〔裏〕〔吊り〕 の3方向。玄関の“空中資源”を掘り起こすだけで、見た目も使い勝手も大幅に改善します。
- 〔縦〕──突っ張り棚で“上”を稼ぐ
取付け高さは目線より少し上(180〜200 cm) が基本。頭をぶつけず、手は届く絶妙ポジション。
奥行15 cm前後の細棚に、ラタン風ボックスやファイルボックスを並べると“隠せる収納”に変身。
材料費目安:棚板+突っ張りポールで2,000円前後/取り付け所要15分ほど。
- 〔裏〕──扉の裏側をポケット化
玄関ドアや下駄箱の扉裏は、実は手付かずのゴールデンゾーン。
粘着フックと布ポケットで 折りたたみ傘・靴ブラシ・消臭スプレー をまとめれば、表側には何も置かずに済みます。
材料費目安:100均フック+吊り下げポケットで300〜500円。
- 〔吊り〕──浮かせて掃除をラクに
傷を付けたくない場合は 突っ張りポール+S字フック が安全策。
靴べら・来客用スリッパ・エコバッグなど“軽くて縦長”の物を中心に掛けると見た目もスマート。
床から18 cm以上の高さを確保すると、ホコリが舞いにくく掃除機もスッと通ります。
材料費目安:ポール1,200円+フック数個で計1,500円前後。
▼ 取り組む順番のコツ
Step 2で残した“レギュラー選手”を棚やフックの基準にすることで、買い過ぎ・取り付け過ぎを防止。
まず〈吊り〉で浮かせて動線を確保し、次に〈裏〉で小物を整理、最後に〈縦〉でボリューム品を上へ集約すると失敗しにくい流れになります。
床に物を置かないだけで視線が通り、掃除の手間も激減。
「玄関は狭いから無理」と思っていても、空中資源を使えばまだまだ伸びしろはあります。さっそく週末に1アイテムだけでも浮かせてみましょう!
Step 4|視覚トリックで“広く感じる”玄関へ

片付けと収納を済ませたら、最後は 「広く見せる」 演出フェーズ。
実際の面積は変わらなくても、鏡・照明・色づかいを工夫するだけで体感は一段アップします。
- 縦長ミラーで奥行きをプラス
幅30〜40 cm・高さ120 cm以上の細長タイプの鏡を選ぶと、床から天井まで視線が抜けて縦方向に広がりを演出。
位置はドア横か下駄箱の側面。入室時に自然と全身が映る角度だと、来客の“おもてなし感”も向上します。
フレームは淡色を選ぶと鏡の存在感が主張し過ぎず、雑多な印象を防げます。
- 光色ミックスで影を消す
天井灯の電球色(温かみ)だけだと影が強調され、狭さを感じやすい。昼白色のスポットライトを壁際に追加し、2方向から照らすと陰影が柔らかくなります。
光が当たった壁面は鏡の反射と相まって“光源が2倍”に見えるため、空間が明るく奥行きもアップ。
照明器具は後付けできるマグネット式ライティングバーや電池式LEDでOK。配線工事いらずで賃貸でも安心。
- 低め家具+床色ワントーン効果
下駄箱等、家具は腰より低い高さ(〜75 cm程度) を選ぶと視線が遠くまで届き、圧迫感なし。
玄関マットやスリッパラックをフローリングと同系色にそろえると、床面がひと続きに見えて面積が広く感じられます。
アクセントカラーはドアハンドルなど小物1点に絞り、“視線の散らかり”を抑えるのがコツ。
Point
- 鏡と照明は“高い位置+斜め45°”を意識すると光の反射が最大化。
- 家具を低く、色を床と近づける――たったこれだけで玄関の“視覚ノイズ”が減少し、実際より広く開放的に感じられます。
ここまで整えば、玄関は「物が少なく・明るく・奥行きがある」場所へ大変身。
最後のStep 5でコストと効果をまとめて振り返り、あなたのベストプランを完成させましょう。
Step 5|コスパ早見表で手間・費用・効果を一目でチェック!

片付けテクは「安く・ラクに・効果大」が理想。ここでは Step 1〜4 の代表アクションを 5つの予算帯 にまとめ、所要時間と見込める効果を一覧化しました。自分の“今できる範囲”を選ぶだけで、最短ルートが見えてきます。
予算帯 | 代表アイテム / 作業 | 所要時間 | 主な効果 | 手軽度 |
---|---|---|---|---|
0円 |
| 15 分 | 見た目スッキリ/動線改善 | ★★★★★ |
〜500円 |
| 30 分 | 小物の定位置化/掃除ラク | ★★★★☆ |
〜1000円 |
| 45 分 | 収納力+20 %前後 | ★★★★☆ |
〜3000円 |
| 60 分 | 陰影解消/隠す収納で美観UP | ★★★☆☆ |
〜5000円 |
| 75 分 | 体感1.3倍の広さ/来客映え | ★★☆☆☆ |
▼ 選び方のヒント
まずは“0円+ワンコイン”ゾーンを一気に済ませる
→ 床が空き、動線が整うだけで満足度が大幅アップ。
収納不足を感じたら1,000〜3,000円帯へ進む
→ 突っ張り棚とボックスで“隠す収納”を作り、玄関の視覚ノイズを削減。
来客時の印象を底上げしたいなら5,000円投
→ 縦長ミラー+照明で“広さと明るさ”を演出し、住まい全体の格を上げる効果も。
小さな決断で玄関は変わる
- 0円+15分 で動線が整う
- 1,000円+30分 で収納力が約3割アップ
- 5,000円+75分 で「広く明るい玄関」に到達
――できるところから始めれば OK。次の週末、まずはワンコインだけ握って 100 均へ。最初のフックを付けた瞬間、玄関が変わり始めます。
まとめ|「見る→動かす→浮かす→魅せる」で玄関ストレスにさよなら

1. 写真1枚で現状を見える化
└ “ゴチャ度”を客観視し、改善ポイントをピン留め。
2, 捨てずに動かす“1週間トリアージ”
└ 低頻度品を仮置きし、本当に必要な物量を炙り出す。
3. 縦・裏・吊りで床を塞がず収納力+α
└ 突っ張り棚・扉裏ポケット・S字フックで空中資源を開拓。
4. 鏡×光×低家具で体感を底上げ
└ 縦長ミラーと二方向照明で、実寸以上の広さと明るさを演出。
5. コスパ表で“今できる一手”を決める
└ 0円整理から5,000円演出まで、費用×時間の最適解を可視化。
今日から実践する3ステップ
- スマホで玄関を撮影し、床の見え率をチェック
- 季節外の靴・傘を15分で“仮置きゾーン”へ移動
- 100均フックを扉裏に付け、浮かせる収納を1か所つくる
ここまでで “あ、玄関がラク!” と感じたら、予算と時間に合わせて棚・ミラー・照明を追加すれば完成です。
小さな変化を積み重ねるほど「帰宅が楽しみになる玄関」に近づき、家全体の快適度も底上げされます。
さあ、次の週末は玄関改革デー。最初の15分から、スッキリ生活を始めましょう。

まどりLABO編集部|代表 野口雄人

東大卒の設計士・一級建築士・エンジニアなどで構成。間取りが大好きなオタクたちの集団で、間取りが好きなあまり間取りをAIで自動生成できるサイトを作成しました。代表の野口は東京大学・東京大学大学院で建築学を専攻しました。