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犬と快適に暮らすための家づくり完全ガイド

犬と快適に暮らすための家づくり完全ガイド

犬と暮らす家は、家族に癒しや元気をもたらす大切な場所です。

ただ、住まいの整え方しだいで「もっと早く工夫しておけば…」という後悔が生まれることも。とくに新築・リフォームの間取りや素材選びは、快適さと安全性を大きく左右します。段差や動線、床の滑り、収納の不足、温湿度のムラ──小さな見落としが、のちの手間やコストにつながりがちです。

本記事では、次の内容をわかりやすく整理しました。

  1. 犬との暮らしで起こりやすい失敗例
  2. 失敗を防ぐ/改善する具体策
  3. 清潔さと快適さを保つ習慣

設計段階での優先順位がわかり、費用をかけるべき箇所と今日からできる改善が見極められます。間取り・見積もり検討中の方はもちろん、すでに犬と暮らしている方にも役立つヒントを厳選しました。

愛犬にとって心地よく、人にもやさしい住まいを、一緒に具体化していきましょう。

犬との暮らしで後悔しやすいポイント 5選

黒い犬が地面に伏せている画像。

犬との生活は楽しい一方、住まいの環境によっては思わぬ不便や後悔を感じることがあります。新築でも賃貸でも、よくある失敗パターンを知っておくことで、事前に対策できます!中でも代表的な失敗例5選を紹介します。

1. 床や壁の傷・汚れ

元気に遊ぶうちにつく爪跡やへこみは珍しくありません。特にフローリングは滑りやすく、犬の足腰に負担がかかります。さらに粗相や水こぼしの跡は、気づけば落ちにくくなってしまうこともあります。

2. 居場所がないことで落ち着かない

専用スペースがない犬は、家の中をあちこち歩き回りがち。その結果、吠える回数が増えたり、いたずらに走ったりすることがあります。

3. ペット用品の散乱

おもちゃ、フード、ブラシ、タオル…日々の生活でグッズはどんどん増えていきます。置き場所が決まっていないと部屋が散らかり、掃除の手間も増えます。

4. 段差や階段によるケガ

小型犬やシニア犬は、ちょっとした段差や階段の上り下りでも関節を痛めやすく、転倒事故の原因になりかねません。

5. 外の刺激によるストレス

道路沿いや玄関近くに犬の居場所があると、通行人や車の音に反応して吠えやすくなります。これが犬にとっても飼い主にとってもストレスとなり、近隣トラブルの火種になることも。

こうした後悔ポイントは、大掛かりなリフォームをしなくても、小さな工夫で改善できます。

次の章では、犬と人の双方が心地よく過ごせるための具体的なアイデアをご紹介します。

犬と人が快適に暮らせる家づくりの工夫 5つの視点

小さな犬小屋から頭を出す犬

犬との暮らしを快適にするための工夫は、大掛かりなリフォームをしなくても可能です。家具の配置換えや小物の追加など、小さな改善からでも効果は十分。以下の5つの視点を押さえることで、犬と人双方が心地よく過ごせる空間に近づきます。

改善ポイント

具体策

主な効果

床材・マット

コルクや防水・クッション性のあるマットを敷く

足腰保護・傷防止・防音

専用スペース

静かな一角にケージ・サークルを設置し、布で視界調整

安心感・落ち着きUP

収納計画

玄関やリビング近くに棚やボックスを用途別に配置

散らかり防止・掃除効率化

段差・動線

スロープやカーペットで段差軽減、回遊動線確保

ケガ防止・運動不足解消

温湿度管理

室温18〜26℃・湿度50〜60%を維持

健康維持・体調管理

1. 床材・マット

既存のフローリングでも、コルクマットや防水加工のあるクッションマットを敷くだけで滑りや傷を防止できます。足腰の負担軽減や防音効果もあり、粗相の掃除も楽になります。

2. 専用スペース

ケージやサークルは犬が中で一回転できるサイズを基準に。家族の気配は感じられるが静かな場所を選び、布で視界を調整すると落ち着きやすくなります。寝床とトイレは1〜2m離すか仕切りを設け、衛生面と心理面の負担を軽減しましょう。

3. 収納計画

フード、食器、ケア用品、おもちゃなどは定位置を決めて用途別に収納。玄関やリビング近くにまとめることで、使いやすく掃除や在庫管理もスムーズになります。

4. 段差・動線

小型犬やシニア犬には、スロープやカーペットで段差を軽減。家具の配置を見直し、障害物の少ない回遊ルートを確保すれば室内でも安全に運動できます。パーテーションや低い家具でゾーン分けすると、落ち着きやすく模様替えや掃除も容易です。

5. 温湿度管理

室温18〜26℃、湿度50〜60%を目安に調整。留守中もエアコンや加湿器で安定させ、急激な温度変化を防ぐことで体調不良を予防します。

こうした工夫は、家具の配置換えや小物の追加など小さな改善から始められます。今日できることを1つずつ取り入れれば、犬も人もより快適な生活を送れます。"

清潔&快適さを保つための習慣 6選

子供と犬

犬との暮らしでは、清潔で快適な環境を維持することが健康管理にも直結します。毎日続けやすく、効果が高い習慣をまとめました。

1. トイレ習慣を定着させる

 寝起き・食後・運動後など、排泄のタイミングで誘導し、成功時に褒める。失敗したら匂いを残さず掃除して再発防止。

2. 抜け毛・臭いの管理

 毎日軽く掃除機をかけ、毛やほこりを除去。排泄後は消臭スプレーを使用し、空気清浄機や換気で臭いをこもらせない。

3. 季節ごとの温湿度調整

 夏は冷房で熱中症予防、冬は毛布や暖房で冷え対策。湿度は50〜60%を維持し、カビや乾燥を防ぐ。

4. 留守中の環境維持

 エアコンや加湿器を適切に稼働させ、急な温度変化を避ける。水や快適な寝床も確保しておく。

5. 家族ルールの統一

 食事場所・掃除方法・用品の置き場所など、家族全員が同じルールで対応。役割分担を決めると管理がスムーズ。

6. 掃除の時短テク

 ケージやマットは洗える素材を選び、床は拭き掃除しやすいレイアウトに。使ったらすぐ片付ける習慣を作る。

💡 ワンポイント

完璧を目指す必要はありません。「毎日少しでも続ける」ことが大切です。抜け毛や臭いは積み重なると除去が大変になります。小さな掃除や換気をこまめに行うことで、大掃除いらずの環境が保てます。"

まとめ|犬との暮らしをもっと快適にするために

犬にハグする人

犬との暮らしを快適に保つために大切なのは、「安全・清潔・快適」を日々の中でどう維持するかという視点です。

愛犬と心地よく暮らし続ける秘訣は、特別なことではなく、日々の小さな改善の積み重ねです。

まずは今日から、できることをひとつだけ取り入れてみてください。その一歩が、犬と人、双方の暮らしをより豊かで幸せなものへと導いてくれます。

まどりLABO編集部代表 野口雄人

代表 野口雄人の写真

東大卒の設計士・一級建築士・エンジニアなどで構成。間取りが大好きなオタクたちの集団で、間取りが好きなあまり間取りをAIで自動生成できるサイトを作成しました。代表の野口は東京大学・東京大学大学院で建築学を専攻しました。